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<第8回>中間言語(interlanguage)

CLTとは何か?

【第8回】 中間言語(interlanguage)

※記事内の情報は、メールマガジン配信時点(2018年4月4日)のものとなります。予めご了承ください。



1970年代以降、さまざまな研究の結果、母語(第一言語)であれ、第二言語であれ、学習者の誤りは必要な通過点であり、決して悪いものではないという見方が研究者の間で定着しています。前回も取り上げた不規則動詞の過去形の習得の例(例えば go-went)を見てみましょう。

第一言語習得(母語話者の子ども)の場合、最初の段階として went が使える段階がありますが、次の段階で goed のような誤った形が現れたり、wented のようなものさえ見られたりします。そして再び went が正しく使えるようになる、といった順序で身につけていきます。不思議なのは、最初はできていたのに、なぜ第二段階でできなくなるのかという点です。実は、第一段階では親が使っている言い方を定型表現としてまねしているだけなのです。

ところが、ある程度ことばの知識が増えてくると、頭の中で規則を構築するようになり、その規則を当てはめながら話すようになります。時には規則の適用に失敗することもあり、その結果、誤りが登場するのが第二段階です。

なお、規則変化の -ed を不規則動詞にも広く適用してしまう誤りを「過剰一般化(overgeneralization)」と呼びます。そして、さらに言語知識がつくことで正確に使い分けができる最終段階に進みます。第二言語習得でも同様に、母語と目標言語の間に学習者自身の独自の言語体系が発達段階ごとにいくつもあると考えられており、これを「中間言語」と呼んでいます。

なお、中間言語はめちゃくちゃなものではなく、規則性のある体系だと考えられています。ですから、生徒の誤りにいちいち目くじらを立てるのではなく、自然な発達過程だと考えて、長期的な視点で見守ることが習得には不可欠です。このような考え方を「中間言語」という概念で表わします。


●著者プロフィール


藤田 保
上智大学言語教育研究センター教授。専門は応用言語学(バイリンガリズム)と外国語教育。アルクキッズ事業アドバイザーを務める。NPO小学校英語指導者認定協議会(J-SHINE)専務理事。著書に『英語教師のためのワークブック』『先生のための英語練習ブック』(ともにアルク)など多数。


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