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#3 4技能を伸ばす文法指導

#3 4技能を伸ばす英文法指導

キムタツ流 授業×家庭学習で生徒の力を伸ばす秘訣
2020/12/18up
灘中学校・高等学校の木村達哉先生による4回完結の誌上セミナー。生徒の家庭学習を促すために、授業でどのような活動・声掛けを行えば有効なのか、木村先生の日々の実践をもとにご紹介いただきます。

#3 4技能を伸ばす英文法指導

どのように英文法を定着させるか

皆さん、こんにちは。木村達哉です。今回は英文法の指導について書いていきます。昭和時代のようなGRAMMARという授業がなくなったので、「英語表現」の授業で英文法を教えている学校が多いようです。また、「英語表現」の教科書はいっさい使わずに、英文法の問題集を使って指導をしている学校も非常に多くなってきました。表現を学んでも、そもそものルールを学ばないと言語習得はできないことから起こっている流れではないかと思います。

どのような教材を使うにせよ、家庭学習に繋げられる指導をしておくことが、英文法定着にとっては非常に重要な要素です。今回は週2回の「英語表現」の授業で『ユメブン1』という4技能型の英文法問題集を使いながら、どのように家庭学習をさせるのかについて、サンプルを示します。

指導上のTIPS

英文法の指導は、教員の解説が命です。生徒が理解していないのに活動を始めても、見映えはするかもしれませんが、意味がないからです。当該項目の理解が正しくなされるためには、正しい解説が必要です。教員が持つ英文法の知識が不十分であれば、生徒たちの知識もあいまいなままになってしまいます。

英文法の勉強の入口が四択問題だとすると、出口は正しい英文が書けるか/話せるかということになります。四択問題を一度やってみて、知識の確認ができたら、徐々に英語を書かせる活動に移ることになります。できるだけたくさんの英文を書かせる必要がありますので、四択問題の時点であまり時間を取らないようにしましょう。まして、高3になって四択問題集を何度もやっているような事態に陥ると、英語力全体がまったく伸びてこないので、指導計画には注意が必要です。

また、新しい英文を書くことも大切ですが、バックトランスレーションの習慣を身につけることを指導したいものです。読んだ英文、聞いた英文、解いた英文を使って、日本語を見ながら英語に直していくトレーニングは、英文法のみならず英作文や英語を話すトレーニングとしても大切です。『ユメブン1』採用特典のファイナルチェック(通称「基礎トレシート」)を活用して、バックトランスレーションを習慣化していただければ、驚くほど英語力が伸びていきますので、ご活用ください。 

「英語表現」の授業
家庭学習
月曜日 『ユメブン1』Unit8 仮定法の解説
TARGET SENTENCESを使って、仮定法過去や仮定法過去完了、as ifやI wishなどの基本を解説する。もっとも大切なことは「理解」。生徒たちが解説を聞いて、しっかり理解することが重要。
『ユメブン1』 Unit8 Step 2とStep3を解く
学校で習った内容を理解しているかどうかをチェックするために、基本的な問題(選択/誤文訂正/並べ替え)などを行いながら、知識を徐々に脳に刷り込む。
火曜日 授業なし
『ユメブン1』 Unit8 Step4とStep5を解く
部分英作文やディクテーションを行いながら、前日に行った活動からアウトプット活動に移行していく。大事なことは「理解」だが、反復しないと刷り込まれないので、機械的な活動に終わらないよう意識づけが必要。
水曜日 授業なし
『ユメブン1』 Unit8 Step6を解く
仮定法の基本的な英文を自分で作文できるかどうかチェックする。その際、仮定法だけでなく、既習の文法や語法(冠詞や前置詞なども含めて)も修得できているかどうかをチェックし、疑問点があれば書き出すなどしておいて、授業で教員に尋ねる。
木曜日 アウトプット活動
生徒たちが家庭でインテイク活動をしてきたこと(つまりドリルを解いて、仮定法の基本的な問題を70~80問解いてきたこと)を確認する。基礎トレシート(採用特典)を配付し、解いてきた英文を和訳できるかをチェック。次は口頭でバックトランスレーションができるかをチェックする。 適宜、質問を受け付ける。特に水曜日までの家庭学習で実施した英作文では疑問が生じる可能性が高いので、質問を受け付けることで、インタラクティブな授業となる。
基礎トレシートで理解度確認
学校で配付された基礎トレシートを使い、基本的な仮定法の英文が、まずは和訳できるかどうかをチェックする。その際、違い(仮定法と直接法の違い、仮定法過去と仮定法過去完了の違いなど)が理解できているかどうかを自分で意識すること。
金曜日 授業なし
基礎トレシートで仕上げ
日本語を見て、70~80文ある日本文をすべて英語に直していく(バックトランスレーション)。その際、単に暗唱するのではなく、正しく理解しているかどうかが大切なので、機械的に暗唱することのないように指導しておきたい。理解できていれば正しく言えるはずである。土曜日と日曜日にも同じ活動をすることが望ましい。
*授業...曜日ごとに5~10分程度
木村達哉先生

木村達哉先生

灘中学校・高等学校教諭。学校での授業に加え、学習参考書やエッセーの執筆に励む。英語教師を育てる意図で「英語教師塾」を立ち上げ、全国の中学校・高等学校での講演の他、福島・沖縄の教育支援を目的に高校生向け勉強会を開催するなど、教育活動に精力的に取り組んでいる。「新ユメタン」シリーズ(アルク)、「夢をかなえるリスニング ユメリス」シリーズ(学校専売品、アルク)など著書多数。最新刊に「キムタツの大学入試英語リスニング 合格の法則【基礎編】」「キムタツの大学入試英語リスニング 合格の法則【実践編】」

今回木村先生にご紹介いただいた教材はこちら

ユメブン0

『ユメブン(0) 中学総復習~高校入門レベル』(アルク)

運用レベルにまで鍛え上げたい文法事項を暗唱例文に凝縮。 音声を活用し、シャドーイング、オーバーラッピング、リード&ルックアップ、バックトランスレーションなど、英語の4技能を鍛える7段階のタスクを通じて暗唱レベルまで力を引き上げます。

ユメリス1

『ユメブン(1) 高校修了~大学入試レベル』(アルク)

暗唱例文に詰め込まれた文法事項をさまざまなタイプのドリルで演習。 穴埋め、単語選択などの確認ドリルから、部分英作文、リスニング、英作文など負荷の高いドリルをこなすことで、どんな場面で出合ってもすぐに理解でき、発信の際の「引き出し」となるような文法力が身に付きます。

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