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#3 形容詞の位置によるニュアンスの変化

Mr. Evineの使える英文法指導
2020/11/30up

ベストセラー英文法ドリルを生み出したMr. Evineの教え方とは? 本連載では、機械的な演習から脱して発信力を養うことを目指し、日常のさまざまな場面にひも付けたコア英文法の指導方法についてご紹介いただきます。


#3 形容詞の位置によるニュアンスの変化

Q. 次の状況に合う英語表現として、自然なものを選びましょう。

「映画を観ている場面」

(A) This movie is interesting.

(B) This is an interesting movie.

文法的に正しい、が自然だとは限らない!

thisの代名詞と形容詞用法を利用した「This is ~」↔︎ 「This ~ is ...」の書き換え問題は中1の英文法問題集などでもよく見かけます。高校生にもなるとこのような書き換え問題で間違える生徒さんはあまりいませんが、英文(A)(B)のニュアンスの違いを理解できている生徒は残念ながらほとんどいません。

形容詞interestingの位置に注目してみましょう。形容詞には「形容詞+名詞」で前から名詞を修飾する限定用法と補語(C)の役割をする叙述用法があります。 両者の違いですが、英文(B)の限定用法:an interesting movieは、その名詞の恒常的な性質を表します。他の名詞との対比や分類を表現するのに用いられるため、ある映画を人に紹介している場面で「これは面白い映画ですよ」という感じで用います。そのため映画を実際に観ているような場面としては少し違和感があります。
そこで英文(A)のように、「この映画、面白いね」と先に「この映画は」とまとめ、オチに一言「面白い」(叙述用法)とすればその場の臨場感があり自然な響きになります。正解は英文(A)です。 形容詞の位置によるニュアンスの変化は、分詞(現在分詞と過去分詞)を用いた表現でも同じです。

「待っている人たちは怒っていました」
(○)The people 現在分詞waiting were upset.
(×)The 現在分詞waiting people were upset.


一般的に「分詞1語+名詞」の語順で説明されますが、形容詞同様、名詞の前に置いた分詞は名詞の恒常的な性質を示すことがあり、the waiting peopleは「待つ人たち」、つまり「待つこと」がまるで仕事のような響きがあり不自然です。

会話にひも付けたコア英文法

イメージ

「知覚動詞see O+現在分詞」のyou readingはyou were readingと進行形として解釈できますが、このreadingは現在分詞、つまり形容詞でもありますから補語(C)の働きをする叙述用法の感覚で主語youの一時的な様子を表現するという押さえ方ができます。

スピーキングにつながる!生きた英文を用いた作問例

Q1. 次の日本語を英語に直しましょう。(  )内の単語を必ず用いてください。
私は彼が逆方向に走って行くのを見ました。(other/direction)
(ES【高校発展編】問題386番より)

Q2. 自然な英文になるように、どちらか適切なものを○で囲みましょう。
I hate to hear someone [ sniffling / to sniffle ]. I can't stand it.
(ES【高校発展編】問題182番より)


ポイントと正解

(1) 知覚動詞see O 現在分詞(Oが...しているのを見る)。him runningの語順も彼の一時的な状況he was running(彼は走っている)のニュアンスが含まれます。(2)問題(1)参照。知覚動詞hear O 現在分詞(Oが...しているのを聞く)
正解:(1)I saw him running in the other direction. (2)sniffling


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最後にEvineから一言
これまでの連載の中で日常会話にひも付けた文型や品詞の学習価値を書いてきましたが、今回も、状況に合わせた文法ルールの活かし方がポイントでした。文型と品詞は、動詞の語法、準動詞、能動態と受動態などの学習につながります。学習した文法ルールに基づき機械的に正しい英文を作ることも最初は大切ですが、それでは生徒は一生話せるようにはなりません。今回の形容詞は名詞の描写には欠かせない大切な単語です。形容詞としての働きは、分詞、知覚動詞や使役動詞など様々な形で使われますから、1つ1つの何気ない位置の意味を、生徒たちに少し意識させるるだけでアウトプットの工夫がだんだんできるようになるはずです。


著者プロフィール


Mr. Evine [恵比須大輔]
兵庫県神戸市出身。オーストラリア、ニュージーランドでの2度のワーキングホリデーの経験と、何でも丹念に調べ上げる「根性の独学」で英語を習得。子供英会話講師、塾の英語教師、留学コーディネーターを経て、現在は神戸と大阪で社会人向けの「やりなおし英語JUKU」と学生向けの「Evineの英語塾」を主宰。大阪の専門学校エアライン学科にて「英文法&英会話」「TOEIC」クラスも兼任し、幼児から社会人まで、実際に使える英語学習指導に従事している。「Mr. Evine」として「Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル」シリーズ、「Mr. Evineのリスニング力向上ブック」シリーズ、『Mr. Evineの英文法ブリッジコース』(すべてアルク)など多数の教材を執筆。その他『英文法総合問題集 ES(エス)【はじめて編】/【高校入門編】/【高校標準編】/【高校発展編】』(すべてアルク)など著書多数。今春、DVD『動画でわかる! Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』(アルク)をリリース。

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