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助けて!マスター・アドバイザー<第五回>

助けて!マスターアドバイザー

英語学習アドバイザー資格を取得して新たな一歩を踏み出した途端、さまざまな学習者に翻弄されるのがアドバイザーの宿命。
実際の現場で四苦八苦する無数のアドバイザーのお悩みにマスター・アドバイザーの新垣裕子さんが温かい視点で解決のヒントを全11回の連載で与えてくれます。
各回のテーマは、すでに400名を超えるESAC事務局登録の英語学習アドバイザーが、実際のアドバイジングセッションの現場で遭遇したさまざまな事例について取り上げていきます。


第五回 英語に苦手意識があり、モチベーションが低い相談者の場合


イメージ 英語が苦手なエンジニアの方が業務命令でアドバイジング・セッションを受けられています。苦手意識が強く、やる気もあまり感じられないのでどのように接していいかアドバイザーの私も悩んでしまいます。いいアプローチの仕方があれば教えてください。


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相談者の中には、英語に苦手意識を持っている方や、自らの意志ではなく業務命令などの外的要因で学習をしていてモチベーションが低めの方もいます。そういった方へのアドバイジングでは、信頼関係を築くこととアプローチの工夫が成功の鍵になります。

通常、アドバイジング・セッションでは、ラポールを形成して話しやすい環境を整えた後に情報収集へ進みます。英語学習に対してネガティブな感情を持っている相談者は、心に分厚い鎧をまとっていることがあり、ラポール形成も一筋縄ではいきません。学習以外の話題から入るのも相談者との距離を縮めて信頼関係を築きやすくなりお勧めですが、相手の鎧の厚さによってはどんな言葉も跳ね返されてしまうことがあります。「なんとかやる気になってほしい」、「英語の楽しさを伝えたい」というアドバイザーの想いも煩わしいお節介と受け止められ、「英語好きの人に私の気持ちは分からない」と、さらに防御を厚くされる危険性も。そうなると、言葉を尽くすほどアドバイザーのひとり相撲となってしまいます。

もしも相談者に鎧の気配を感じたら、アドバイザーは相談者の味方だと伝え、否定することなく話を聞き、時間をかけて相談者自身がどうしたいか、どうすべきだと思うかを傾聴していきます。愚痴の洪水に遭遇するかもしれませんが、負の感情を吐き出すことは、相談者にとって気持ちを切り替えたり気づきを得ることにつながります。また、苦手意識を持つに至った原因を一緒に探り出すことができれば、精神的なサポートや具体的な克服方法の提案も可能です。

業務命令などでどうしてもモチベーションが上がらないという場合、英語学習も仕事の一部であることや、研修期間の間だけ集中して学習してみようといったアプローチが有効な場合もあります。相談者個人にとって英語学習がプラスになる面が何かないか考えていただいたり、相談者本人から「〇〇してみようかな/〇〇ならできるかも」という言葉を引き出すような質問の仕方を工夫するのも効果的です。「やらされている」状態から自己決定というモードに変わることで、相談者にポジティブな変化が期待できます。

対応に悩む相談者に出会った時、心に浮かぶ言葉があります。

「アドバイザーは100%相談者の味方です。」

その姿勢を忘れず、常に相談者の気持ちを慮るアドバイジングをしたいものです。



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著者プロフィール


新垣 裕子(あらかきゆうこ)
ESAC マスター・アドバイザー
文学部国文学科卒業後、オーストラリアで2年間語学留学を経験、現地でTESOLを取得。英語講師として語学学校、企業にて幅広い講座を担当し、英語学習アドバイザーとして琉球大学に勤務。その後、拠点を東京に移し、多くの企業・大学で英語学習アドバイザーとして活動。TOEIC990点、英検1級。2018年に英語学習アドバイザー(ESAC®認定マスター)、JAOS認定留学カウンセラー資格取得。

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